<設立趣旨>

 

日本列島には亜熱帯から亜寒帯までの森林帯に河口から高山帯にいたるまで、実に多様な森林生態系が存在してる。このような多様性に富む自然を背景として私たちの地域文化は育まれてきたのである。

しかしかつて豊かだった森林生態系は各地で回復不能な状態まで破壊され、今まさに消滅しようとしている。

戦後復興のかけ声のもと、落葉広葉樹林を中心とする天然林の多くが大面積皆伐・拡大造林策によって失われ、その後も今日に至るまでスーパー林道に始まる大規模林道開発、ダム開発、砂防堰堤の設置によって森林生態系やそれに連なる河川生態系も壊滅的な打撃を受けている。

  特に北海道・東北地方や沖縄県における過剰なまでの林道建設や違法とも思える皆伐などで貴重な生物ストックとしての天然林は回復不能なまでに破壊され、現場は文化国家の事業とは思えない惨状を呈している。このような自然の破壊は、地域文化・地域社会の破壊であり、精神文化の破壊、人間破壊に他ならない。

  このような現状を看過することなく、全国各地の貴重な森林生態系の保護・保全・再生への試みは焦眉の急であり、そのための森林生態系評価システムの構築が求められている。

  今私たちは、全国各地の有志が問題意識を共有し、連帯して森林生態系保護に当たるべく日本森林生態系保護ネットワーク立ち上げ、多くの方々の協力を得たいと考えている。

 

                                                     200836日